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回想 1925-2010

回想 1925-2010

現代史を揺るがした旧ソ連体制の病理を深部から解き明かし、世界に問い続けてきたジョレス&ロイの双子兄弟の感動巨編。

著者 ジョレス・メドヴェージェフ
ロイ・メドヴェージェフ
佐々木洋 監訳
天野 尚樹
ジャンル 歴史・政治
出版年月日 2012/11/25
ISBN 9784329200485
判型・ページ数 A5・346ページ
定価 本体4,200円+税
在庫 在庫あり
 

目次

目 次
 日本語版へのまえがき ロイ  
第一部 幼年期と青年期 1925―1953   
 第一章 両親の思い出(ジョレス一九六九~七二年稿/ロイ一九八八年稿)   
 第二章 危険な仕事(ジョレス)  
  一 クバンの大地
  二 生物学か、医学か、それとも農学か?  
  三 トロフィム・デニーソヴィチ・ルイセンコ  
  四 ピョートル・ミハイロヴィチ・ジュコフスキー
  五 ニキーツキー植物園
  六 八月クーデター
  七 変わり果てたわが農科大学
  八 生物学博士候補  
  おわりに
第二部 ソ連邦から新生ロシアへ 1953―2010  
 第三章 作家の思い出  
  一 ソルジェニーツィンとのオブニンスクでの最初の出会い(ジョレス)
  二 コンスタンチン・シーモノフ(ロイ、一九九八年、二〇〇一年稿)
  三 イリヤ・エレンブルグとの三つの出会い(ロイ、二〇〇四年稿)
  四 ユーリー・トリーフォノフの思い出(ロイ)
  五 アレクサンドル・トヴァルドフスキーとの出会いと対話(ロイ、一九九〇年、二〇〇四年稿)
  六 ミハイル・ロンムと彼の語り(ロイ)
  私たちの写真
 第四章 作家の探求(ロイ二〇〇二年稿)  
  一 異論派文学の歴史から
  二 アブラム・テルツとニコライ・アルジャクの謎
  三 レン・カルピンスキーの生涯から
  四 「D」著『「静かなるドン」という急流』について
  五 七〇年代の匿名出版
  六 レフ・ティモフェーエフのこと
 第五章 異論派の思い出(ロイ)   
  一 サハロフとの出会い
  二 『政治日誌』創刊のこと(一九七六年稿)
  三 ソ連の異論派、今日と三十年前(一九九七年稿)
  四 書かれざる自伝の序文
  五 わたしはこの国の誰の代弁者なのか(一九七八年、一九八〇年、一九八二年稿)
 第六章 仕事の方法(ロイ)  
  一 ウラジーミル・ヤドフ八十歳によせて
  二 ドナルド・マクレインとの出会い
  三 仕事の方法(一九八九年稿)
第三部 日本語版への補遺   
 終章 逆説と驚きに満ちた国、日本(ジョレス、二〇一一年稿)   
  一 ゴルバチョフと日本
  二 未解決の問題
  三 政治、加齢学から農業へ
  四 ふたたび、クリル諸島について

解題 「収容所群島=原子力収容所Atomic Gulag」を炙り出した一卵性双生児の人間形成  佐々木洋  
  一 『打ちのめされるようなすごい本』の舞台裏
  二 原著テクストと『回想』日本語版との異同
  三 本『回想』の各部論考の行間にあるもの
  四 目をそむけない生き方
  五 結びに代えて
主要登場人物

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内容説明

ソ連反体制派ジョレス&ロイ・メドヴェージェフ兄弟の回想。
父親をスターリンによって奪われた幼少時代から今日までの85年の思い出を綴る。

 生化学者ジョレスと歴史学者ロイは、スターリン体制の病弊および学問研究への党による政治支配に抗議。告発の書によって、兄ジョレスは精神病院に幽閉・海外出張中に国籍を剥奪される。弟ロイは共産党を除名されKGBの監視下で自宅軟禁……。しかし二人とも旺盛な執筆活動をつづけ、国内では出版できないがゆえにアメリカをはじめ諸外国では多数の書物が翻訳出版されて二人の業績があまねく知られることになる。
 日本でも70年代に翻訳されたロイ著『共産主義とは何か』は、旧ソ連における反スターリン主義の思想として驚愕をもって迎えられた。他方、ジョレスもスターリン主義の党による生物学の学説・教育の支配という異常な事態を告発した『ルイセンコ学説の興亡』。そして兵器としての核爆発ではない核惨事の分析と警告をした『ウラルの核惨事』は、出版された当時はジョレスの観念の世界の空想とされていたが、今や「3・11」のフクシマ原発事故を眼前にして、すでに30数年前にジョレスによって現実的かつ実証的な分析と地球的規模の警告をしていたことに驚かされる。
 国内では地下出版(サミズダート)をつづけ、他の異論派との交流をつくりだす。とりわけ地下出版されたロイやジョレスの本を読んで感動したサハロフ、精神病院に幽閉されたときに抗議行動をしたソルジェニーツィンたち、また科学者・歴史家として多くの作家・科学者・芸術家とジャンルを超えた交流の記録も瑞々しく語られる。
 87歳を迎える二人は、今なお執筆活動を続けている。

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